衛星データ受信専用局 取扱説明書 2003.12.17 **構成** (1)アンテナ R45P (2)室内アンテナスタンド TS45 これを使わない場合は市販のアンテナ取り付け金具を使ってください。 (3)6Mbps受信機 NEC E9230C 「1G IN」とアンテナを同軸ケーブルを接続。 「LNB ON/OFF」は ON で使用(アンテナの受波器に電源を供給)(注1)。 「DATA OUT」とパソコンを RS-422 ケーブルで接続。 JCSAT-3号衛星、トランスポンダNo.15、オフセット周波数 -7.9MHz に設定。 (設定済みです。前面の液晶画面でご確認ください。)(注2)。 (4)アンテナ用同軸ケーブル((1)と(3)を接続する) これは(6)に同梱されています。 もっと長いものが必要なときは、普通のCS受信用のもの(両端F型コネクタ)を 別途用意してください。ただし太めのケーブルを使っても50m程度が限度です(注3)。 (5)パソコン OSはFreeBSD3.4Rです。 PCIスロットにRS-422 IFボードが入っています。ここに(3)からのケーブルを接続 します。 (5)RS-422ケーブル((3)と(5)を接続する) (注1) この受信機はNECの標準仕様のものと違ってアンテナへの供給電圧が11.5V仕様なので CS-TV用アンテナをそのまま使えます。 (注2) 実際に使用しているのはN-STARb号衛星ですが、6Mbps復調装置にはそれ用の設定が ありませんのでこのように設定してください。受信できればSYNCランプが点灯します。 (注3) 通常のケーブルで -2dB/10m 程度、50mで約 -12dBの減衰になります。 **アンテナの設置** まず、設置地点の緯度経度とN-STARb衛星の軌道位置(東経136度)を http://www.hamers.co.jp/webshop/td/sd.html に入力して、衛星の方位と仰角を 求めてください。 アンテナを同梱の説明図を参照して組み立てて下さい。 お送りしたスタンドか市販の取りつけ金具につけ、アンテナをおおまかに衛星に 向けます。方位磁石を使うよりは、地図上で衛星方位にあるビルや山にアンテナを 向けたほうが正確かもしれません アンテナの方向調整にはお送りしたスペクトラムアナライザが使用できます。 スペアナに付属している2分配器を使ってLNBから6Mbps受信機とスペアナへ信号を 分配します。まず LNB出力端子と2分配器の入力端子を接続します。次に2分配器 のOUT端子(電流通過の方)と6Mbps受信機のアンテナ入力端子1G IN を接続します。 これは6Mbps受信機からLNBへ給電するためです。最後に2分配器の残りのOUT端子と スペアナ前面の入力端子を接続します。これで、6Mbps受信機からLNBへ給電しつつ、 アンテナで受けた信号を6Mbps受信機で受信し、スペアナでもモニターすることが できます。 スペアナの設定は、 【ROVER製 LS4-SPECTRASAT の場合】 TUNING --> 外側の目盛りで1300MHz SPAN --> 1000MHz DC at RF IN --> OFF MODE&STAND --> SPECT 画像 【ROVER製 LS4S-SPECTRASAT/N の場合】 TUNING --> 内側の目盛りで1300MHz SPAN --> 1000MHz DC at RF IN --> OFF MODE&STAND --> SPECT 画像 にして下さい。 6Mbps受信機とスペアナの電源を入れてください。 スペアナにN-STARbのパタン表示されるように、アンテナの方位と仰角をわずか ずつずらして探します。下記ページのパタンと違うなら別の衛星です。 このパタンを見つけてN-STARb衛星が捕捉できたら、 6Mbps受信機のSYNCランプが 点灯するはずです。方位がだいたい正しければ間違えて別の衛星を受けるという ことはありませんが、復調装置のSYNCランプがつかないときは別の衛星を捉えて いる可能性がありますので再度方向調整してみてください。 スペアナでの調整が難しければ、復調装置を見ながらアンテナを左右に振って SYNCランプが点灯するところを探してみてください。少しでもN-STARbから外れ るとSYNCランプは点灯しないので、アンテナを90度振るのに1分かかるくらいの 速さで振ってください。 正しいパタン アンテナの個体によっては、画面全体にパタンが表示される場合があります。 その場合はアッテネータで調節して電波を弱めてください。 【ROVER製 LS4-SPECTRASAT の場合】 前面右側の ATTENUATOR ボタンで調節してください。 【ROVER製 LS4S-SPECTRASAT/N の場合】 2分配器とスペアナを接続している同軸ケーブルを外し、代わりに同軸 ケーブルを両端に接続したアッテネータで接続します。 (アッテネータ使用時は、同軸ケーブルが1本多く必要になります。) アッテネータを使用して捕捉したときのパタンは以下のようになります。 正しいパタン 正しいパタン N-STARb付近でアンテナを左右にずらしたときのパタンも載せますので、この ようなパタンが表示されたときは方角を参考に再度調整してみてください。 東よりのパタン さらに東よりのパタン 西よりのパタン さらに西よりのパタン N-STARbが補足できたら、2分配器を外して6Mbps受信機とLNBを直接に同軸 ケーブルで接続します。スペアナ(アッテネータ)・2分配器・不要になった 同軸ケーブルは返送ください。 **PCの使い方** PCのOSはFreeBSD3.4です。 電源ONでFreeBSDが立ち上がり、現在の設定ではブートと同時に自動収録 処理が動くようになっています。 自動収録処理はユーザー auto の crontab で /home/auto/_win の内容を 起動するようになっています。 自動処理: crontab -> /usr/local/win/bin/monitor_procs -> /home/auto/_win とりあえず、/dat/raw に連続データの1分ファイルが3時間分たまるように 設定してあります。latest コマンドで、最新の1分のデータがwinで表示さ れます。チャネルは、各研究機関の九州地方・山口県・愛媛県・高知県の 公開チャネルをすべて取りこむようにしてあります。チャネル数は811chです。 ユーザ root と auto のパスワードはいずれも Kashidashi にしてあります。 システムの停止は、su で root になって、"halt"または"shutdown -h now" でFreeBSDを終了し、前面のスイッチで電源を落としてください。 IPアドレスは現在 ********* になっています。ホスト名、IPアドレス、 デフォルトルーター等は、必要に応じて /etc/rc.conf, /etc/hosts, /etc/resolv.conf を変更して設定してください。 衛星からのデータ取り込み状態は、とりあえず "shmdump 11" コマンドで 共有メモリー11番を覗いてみればわかります。データが入ってきていれば、 パケット内容がつぎつぎにダンプされるはずです。 winシステムの各プログラムの使い方は、kterm で "man コマンド名" でオンラインマニュアルが見えます。これは地震研観測センターの ホームページで見えるもの http://eoc/cgi-bin/show_man_index と同じです。/home/auto/_win に記述されている各プログラムの機能を マニュアルで調べれば動作の概要はわかると思います。 ----------------------------------------------------------------------