観測坑平面図

住所 高知県室戸市室戸岬町字大坊屋敷 6939-1
Lon・Lat 134°10′51″E : 33°14′41″N ・h= 10m

観測坑入り口
はじめに

日本は環太平洋地震帯に位置しており、世界でも有数の地震・火山国であり、地震・火山による被害は避けられません。1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震(M=7.2)は地震の恐ろしさを改めて認識させました。しかしこの活発な地殻活動により、日本は美しい国土や栄養豊かな土壌による多様な植物資源に恵まれています。日本に生活する以上、地震のことをよく理解し対処していくことが必要です。地震の起こるところは大体決まっており、繰り返し発生しているのです。小さな地震はたくさん発生しています。和歌山観測所においては、1988年から1995年まで約4300個の微小地震が震源決定がされています。
室戸観測所の沿革

1946年に南海地震(M=8.0)が発生し、四国・近畿をはじめ広範囲に多大な被害をもたらされました。21世紀に再び南海地震が発生することは間違いありません。このために将来の南海地震の予知および地球物理的研究を目的として、1995年に室戸岬の先端に横坑の観測点を設置しました。前回の南海地震の前後において水準測量による上下変動のデーターに室戸岬と潮岬の付近が大きな上下変動を記録したことを考慮して潮岬においても250mのボアホール観測点を設置しました。2個所の観測データーの比較解析により、異常地殻変動の検知能力が向上すると期待されます。
室戸地殻変動観測所における観測計器と特徴

観測所は観測用のトンネルから成っており、全長約140mで被りは約80mです。観測計器は非常に高感度であるため、気温変化の影響を避けるためにトンネルの奥に設置されています。観測計器は水晶管伸縮計(18m,3成分)、自記水管傾斜計(20m,2成分)、広帯域地震計(3成分)、温度計(2ヶ所)などが設置されています。伸縮計の感度検定はコンピューターコントロールにより固定端を移動させる自動検定を新しく開発し、適用しています。リニアアクチュエーターにより、水晶管を前後させるもので再現性も十分です。自記水管傾斜計は、震研90型で感度検定は中間の小型ポットをコンピューターコントロールにより上下する自動検定です。、潮岬観測点の観測計器は、地震予知研究のために地震研究所で新しく開発したもので、ジャイロを装備し、歪(3成分)、傾斜(2成分)、加速度(3成分)、温度などの観測が可能な地殻活動総合観測装置です。観測データは電話回線により東京の地震研究所に伝送されデータベースに蓄積されています。

水管傾斜計 : 坑内に設置された水管傾斜計と伸縮計

伸縮計の自由端と吊金具

伸縮計の固定端と感度検定用アクチュエータ